セミナー情報詳細


【セミナー:特別企画】第39回 <人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば㊴> 後藤はつの『111歳、いつまでも今から』河出書房新社2015年
【セミナー:特別企画】第39回
<人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば㊴>
後藤はつの『111歳、いつまでも今から』河出書房新社2015年
・著者の後藤はつの氏は、1903年(明治36年)、新潟県妙高・赤倉温泉の東風館で生まれる。14歳の時に上京し、20歳で結婚。2人の子供を育てた。
73歳の時に孫からの一言をきっかけにカルチャースクールで絵を習い始め、82歳から作品を展覧会に出展。1999年、96歳のとき「明治42年の遠足 苗名の滝」現代童画展 文部大臣奨励賞を受賞。100歳を前に絵筆を置いた後も、海外旅行、詩吟、百人一首など、好奇心いっぱいの日々を送る。2011年、第11回ニューエルダーシチズン大賞受賞。東京都墨田区在住(出版時)
内容紹介
・73歳の手習いで始めた絵に夢中、80歳代から99歳まで、100号の油絵を描き続ける。100歳を超えてからは、アメリカ旅行、個展、新たに始めた百人一首…。いつも笑顔の111歳!その素晴らしい絵と生き方エピソードを紹介。
目次
はじめに
第1章 73歳からの手習いで画家デビュー
第2章 絵の原点、故郷・赤倉の思い出
第3章 100歳超えて、海外へ
第4章 日々新しく。ほほえみを忘れずに
おわりに
・はつのさんが絵を描き始めたのは、73歳のとき。子どもや孫の世話も手が離れ、持て余していた時間つぶしのためであり、何もしなければボケてしまうかも、とボケ予防も兼ねて。それまで絵の勉強をしたこともなく、絵筆を握ったこともありません。「どうせ何かするなら、今までやったことがないことのほうが面白いかもしれない」まさに『70の手習い』。最初はそんな軽い気持ちでした。(「はじめに」から)
後藤はつのさんの言葉から
・できるかできないかではなく、やるかやらないかね
・人生って面白い。やろうと思っていなかったことを、なんとなく始めたことが新しい生きがいになるのです。
・上手に描こうとは思わない、好きなように描いてきたのよ。何かを始めるのに、もう歳だから、もう遅いなんてことはない、と信じています。
・何もやらなければ人の輪は広がりませんが、何か行動し始めると、新しいご縁と出会うものです。
・苦労したことなんてあったかしら。もうみんな忘れてしまいました。だって、楽しかったことばかり、思い出されるのよ。
・高齢者に対するリスペクトの気持ちは世界共通。歳をとっているだけで、いいことがあるわね。
・「人様に迷惑をかけたくない」と心を律してきましたが、加齢とともに「助けてもらえることは助けてもらう。感謝しながらね」と考え方がまるくなりました。
・どんな環境でも、溶け込んで柔軟にいきていけるのが、はつの流です。
・ニューヨークで個展を開くという夢は、(まさかの肺炎で)頓挫したままです。でも106歳の挑戦に悔いはありません。やってみたことすべてが自分の誇りです。
・「ありがたいことね」へこたれずに頑張っていれば、応援してくださる人がいる。そう信じています。
・お会いする方に、元気な姿でお目にかかりたいのです。自分の気持ちも晴れやかになります。
・おしゃれ心を忘れない、明るい笑顔が人を引き寄せるのでしょうか。
・絵の次は、百人一首、詩吟に新たに挑戦しています。
・歳をとると新しいことが覚えられなくなるといいますが、覚える気になればちゃんと覚えられるのです。そして忘れずに記憶もしています。
・やればできないことはないのよ。もうできないと諦めるのではなく、目の前のできることを積み重ねていく・・・・そうやって明日へとつなげていきます。
・せっかく生まれてきたこの世の中に生きているのだから、何でも経験してみなければもったいない。
・できるだけ、外に出て人と会いましょう。人と会うのが億劫になると好奇心が萎んで心の老化につながりそうだから。そんな風に考えています。
・自分が笑顔でいれば、相手の人も必ず笑顔で返してくれ、みんなが幸せな気持ちでいられる。
・自分か逝くときは、笑顔をもって旅立ちたい。生涯の終わりに残すものは、ほほえみ。
後藤はつのさんは、70の手習いから40年以上のあくなき好奇心は「歳相応に」を言い訳に衰えることはありません。
人生100年時代に、100歳なんて、まだまだこれから!
日野原重明先生に「はつのさんは私にとって人生のモデルです」と言わしめた、まさに市井のスーパー111歳です。
(後藤はつのさんは、2017年5月15日、113歳で死去されました)
永続的成長企業ネットワーク
代表理事     吉田正博
308348406_5813099048714467_3547020613551231556_n
Information
  • 開催日2022年9月25日
  • 場所
  • 時間
  • 費用