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【セミナー誌上企画】第5回<5.SDGsに取り組む方法>

【セミナー誌上企画】第5回<5.SDGsに取り組む方法>
・SDGsへの取り組みには経営戦略的意味があるとしても、自社が取り組むべきSDGsをどうしたら把握できるのか、よくわからないという方も少なくないのではないだろうか。
・自社に合ったSDGsを確定し、社会にとっても自社にとっても意味のある取り組みにするために、国連に届け出をするのかというとそうではない。取り組み手数料や参加費も必要ない。
・自社の戦略を定める手法に基づいて取り組むべきSDGsを確定し、有効な実施方法に基づいて進めてゆけば良い。言うのは簡単であるが、ではどうしたらよいのか?取り組むべきCSRを析出したり、社会性戦略を策定・実施したりする手法を用いればよい。
・ただ、各社の状況に合わせた手続きを選択する必要がある。まず、自社が取り組むべきSDGsを見つける作業を行う際、自社が取り組んでいるCSRとの関係で、アプローチを分ける必要がある。すでに取り組んでいるCSRがある場合と、特にCSRに取り組んでいない、もしくは、CSRに取り組んではいるがSDGsのターゲットにはかかわらないCSRに取り組んでいるため、一から取り組むべきSDGsを導出せねばならない場合とに分ける必要がある。そのそれぞれの場合において、使用すべき分析ツールも異なってくる。ただ、いずれの作業においても共通して重要なのは、ターゲットである。ターゲットにどのような貢献ができるかに注視する必要がある。
・言い換えれば、前回、何をもってSDGsに取り組んでいると言えるのかを丁寧に説明することが必要であると記したのは、ターゲットへの貢献がポイントになることが分かれば、中小企業でも、取り組むべきSDGsを自力で確定し、取り組みを進めてゆくことができる可能性が高まるからである。
・次に、ターゲットに貢献しそうな取り組みをすれば終わりではない。一定期間取り組み、その都度、ターゲットに実際にどの程度貢献できているかも示す必要がある。
・加えて、SDGsは、SDGs事務局を担う担当部署が頑張ればなんとかなるものではない。組織内に浸透させ、組織全体で効果的な取り組みを積極的に進める必要がある。そのためには、社会性戦略の確定と効果的実施のポイントを参考にすればよい。それは他方で、社員を取り組みに包摂することによって社員のモチベーションや会社に対する求心力を高める効果をも期待できる。いわゆるengagement、もしくは、浸透である。
・では、次回以降、析出の方法と実施の方法について解説をしてゆくことにしよう。(第5回/10回連載)

           永続的成長企業ネットワーク 理事
横浜市立大学教授   影山摩子弥

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  • 開催日2019年10月25日
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