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【セミナー特別企画】第17回 <人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方⑰> 金美齢『九十歳美しく生きる』ワック 2017年
【セミナー特別企画】第17回
<人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方⑰>
金美齢『九十歳美しく生きる』ワック 2017年
著者:金 美齢(きん・びれい) 評論家。1934年、台湾生まれ。1959年、早稲田大学第一文学部英文科に留学。1971年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。1975年より英・ケンブリッジ大学客員研究員。早稲田大学講師などを経て、評論家としてテレビ、雑誌等で活躍。JET日本語学校理事長。2000年5月〜2006年5月まで台湾総統府国策顧問。主な著書に、『鬼かあちゃんのすすめ』『夫婦純愛』(小学館)、『凛とした生き方』『凛とした日本人』(PHP研究所)、『日本人の覚悟』『戦後日本人の忘れもの』『私は、なぜ日本国民となったのか』(ワック)などがある。
・内容紹介
自立した品格のある老後を送るためにどうすべきか──
「若さ」「アンチエイジング」を追求する必要なし!
「喜怒哀楽」の数が人生を美しく磨きあげるのです!
出版時83歳で「生涯現役」を貫く金さんから読者へのメッセージ──
■目次
はじめに 歳をとることはすばらしい
第一章 「家族という病」はありえない
第二章 人生の喜び、人と出会う喜び
第三章 怒りをエネルギーにかえて
第四章 哀しみをのりこえる
第五章 密かな楽しみ
おわりに 自立した品格のある老後を送るために
・歳をとることはすばらしい。少なくとも無駄に歳をとらず、充実した経験を重ねてゆけば、年齢は若さの輝き以上に人生に艶を与えてくれるものです。
・今の自分に満足できるのは、歳をとることを肯定し、喜び、むだな抵抗をせず、むだに歳をとらないで来たからだろう。
・歳をとるのが楽しかった。それは美しく歳を重ねてきたからだという自負がある。
・喜びをかみしめ、怒りにうちふるえ、哀しみを乗り越え、楽しみを見出す。喜怒哀楽の数が人生を美しく磨きあげる。
・言葉には人を励ます力、人を呪う力がある。宝物のような人との出会いは、よい言葉を発することからもたらされる。
・人との出会いによって成長し人生を豊かにしてきた身としては、大好きな信頼する人たちのために、新たな人との出会いの機会を演出したり、おいしいものを食べたりする楽しい場をできるだけ作りたい。
・八十歳を越えた今でも現役で働いている身に、・・・必要なのはむしろお金より好きなものを選び、揃える手間。それをめんどうくさがらずに、楽しむことが・・・・豊かさの本質だと考えている。
・加齢に伴う白髪も肌のシワ、シミ、たるみも、自分の生きてきた年齢と思えば、隠そうという気にならず、今の私にはむしろ誇りに思えるくらいだ。
・美しく老い、老いた自分を美しく魅せるよう、無駄に歳をとらなければよい。
・アンチ・エイジングなどと言って「老い」に抵抗するのはやめて、ひたすらビューティフル・エイジングを心がけるほうが自然にかなう「歳の取り方」であろう。
・老後を豊かにするのは、一も二もなく人間関係だ。自分に関心を持ってくれた人、好意を持ってくれた人に、とびきりおいしい一杯の茶、とびきりおいしい一膳を勧め、自分の好意を示す、という非常にシンプルなことなのだ。
・私は今、いかに自立した老人として品格ある最期を迎えるかを考えている。今、高齢者に求められている姿勢は「自立」と「品格」の二つのキーワードに集約されている。
・働く意志がある人間が年齢に関係なく働ける社会を構築し、個々人に職能を高めるための努力が不可欠となる。お金をあまりかけずに生きがいを見いだすことも大事だ。
・老後というのは突然くるものではない。人生を一枚一枚薄い紙を重ねるように積み重ねた結果を老後と呼ぶだけである。
・いわば「人生の総決算」、いかに生きたか、という問いかけの答えが老後のありように現れる。
・どのような老後を迎えるかは、どのように生きてきたかという結果だと受け止めるべきだと思う。厳しい言い方をすれば、「老後の貧困も孤独も、自ら歩んだ道程の終着点」なのだ。
・自分の人生の責任は自分で持つ。残される者に恨みや憂い負担を残すことなく、人生の最期を迎える。これが自立した老人の品格ある生き方ではないか。
・そして、著者は
……私の葬儀では、祭壇には菊のような寂しい花ではなく、色とりどりの薔薇の花でかざってほしい。でも、”そのとき”までは、もう少し待ってほしい。まだ、数年は、少なくとも九十歳までは現役で働くつもりでいるのだから──。
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Information
  • 開催日2020年11月25日
  • 場所
  • 時間
  • 費用