セミナー情報詳細


[セミナー報告]第7回職欲(ジョブヨク)の未来@ヨコハマスペシャル

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[セミナー報告]
第7回職欲(ジョブヨク)の未来@ヨコハマスペシャル
永続的成長企業ネットワークの第7回職欲の未来@ヨコハマスペシャルは、3月5日に開催した。
報告は次のとおり。

第7回職欲の未来@ヨコハマスペシャル 開催報告
1 開催日 平成28年3月5日(土)
2 会 場 富士通エフサス(みなとみらいInnovation & Future Center)
3 主 催 横浜市立大学、SoLaBo、永続的成長企業ネットワーク
4 共 催 富士通エフサス
5 参加者 30名(大学生10名、社会人20名)
6 内 容 ワークショップ(ワールドカフェ形式)
・世代を超えた社会人(企業経営者・社員)と大学生が5テーブルに分かれ、『進路選択であなたが大事にしていること』をテーマに意見を交わした。

・以下、齊藤理事の「見学記」

[見学記]
第7回職欲(ジョブヨク)の未来@ヨコハマスペシャル
――平成28年3月5日 富士通エフサス――

永続的成長企業ネットワーク理事
横浜市立大学名誉教授 斎藤毅憲

・ヨコハマスペシャルも7回目を迎えることになった。これまでの参加者がかなりおり、ある種の落ち着いた雰囲気が開始前の会場には流れていた。もっとも、学生でも大人メンターでも新規の参加者がいて、落ち着いたなかにも緊張感のようなものもあるなかで、スタートしている。5グループで、4、5名で1チームがなっていたから実質の参加者20数名であった。大人メンターのほうが若干多い。これに推進役と見学者がくわわった、約30名が今回の参加者である。進行役は、ヨコハマスペシャルを4回つづけてきた横浜市立大学の男子学生がつとめた。経験を積んできたので、上手に進行していた。サブ役の横浜商科大学の一年の女子学生もよく動いてくれており、スムーズに進行した。
・今回のテーマは、「進路決定であなたが大切にすること」であったが、これとは別のネライも今回のスペシャルにはあった。それは進行役の説明からいうと、①他人と時間をかけずに仲良くなる方法、②アイデアを容易にだす方法、③アイデアを共有することの意味、の3つであった。
①の時間をあまりかけずに親しくなる方法については、自己紹介のあとに、グループのなかで参加者の共通点(同じところ)さがしを行ってもらっている。5分間という短い時間内、どのくらいの数の共通点があるかをフセンに書かせ、グループ間で競わせている。参加者はゲーム感覚で、同じところさがしを行っていた。
②のアイデアだしについては、進路決定の議論を行う前に、「横浜と聞いて思いつく言葉を書いてほしい」という課題がだされている。2分間にどのくらいの言葉がフセンに書けるかを競っている。ここでは、アイデアだしは考えこまないで、気軽に思いついた言葉を書くことが大切との考え方が前提になっている。多い人は20を超えるイメージ・ワードを書いている。
・これをふまえて、仕事を選ぶとき、これから選ぶとしたら、なにを大切にしたいかを参加者個人に3分間を使ってフセンに書いてもらい、その後各自のプレゼンでグループ内で情報の共有化を図っている。
・休憩後にラウンド1(20分)がスタートし、恒例の1人を残してメンバーが席がえを行い、残った1人がそのグループの議論を集約して説明している。そのあとに、進路決定の議論をさらに追加して行っている。休憩をはさんで、ラウンド2を同じように行い、さらにラウンド3では自分の気にいったフセンを選び、自分の考えにあわせて、今後の自分の生き方をまとめ、それに見出しをつける作業を行ってもらっている。このようにして、ラウンド1,2,3は、自分と他人のアイデアが提示され、そして交流が行われることで、③で述べたアイデアの共有化がはかられている。
・今回の終わりには、1人30秒のプレゼンが行われ参加者の考えを発表し、全員での考えの共有化をはかっている。
・全体を通してみると、共同作業よりも個人作業のウエイトが高く、それを前提としたグループのコラボの印象をうけた。終了後のパーティの場で私の述べたこの一連の作業に対する感想は、以下の3つに集約される。
① アイデアだしにおいて大切なのは、確かにあまり考えこまないことであり、経験と学習があれば、そこからでてくる思いつきの言葉を気軽にリストアップすることでよいのである。それはおそらく直観とか、ヒラメキといっていいものである。現代のように変化の時代にあっては、ある程度の経験と学習があれば、自分の直観やヒラメキに頼るという考え方も尊重すべきである。むしろ慎重になりすぎてなにもしないほうがおそらく問題なのであろう。
② 他人のだしたアイデアを知ることも大切であり、自分のアイデアにないものに可能性を感じることが必要である。なにか新しいイノベーションを生みだそうとするならば、他人のアイデアと自分のものとを結びつけたり、組合せることである。イノベーションは実際にはなかなか起こらないし、そのための組合せを見つけるのも大変であるが、自分のものだけにこだわらず、他人のアイデアに可能性を感じていくというセンスが大切だと考える。
③ ラウンド3で行われた自分の生き方に見出し語をつけるという作業も大切である。いわゆるキャッチフレーズで自分の生き方をかんけつに示すという作業は自分の主張を明確にする試みであり、最後の30秒のプレゼンで参加者はみごとに自分のキャッチフレーズを述べていた。このどこまでも自分の主張に明確にしていく努力は、抽象化であり、だされたアイデアをまとめたり、結びつけるために不可欠である。
・具体的には「知識をベースにした直観を!」、「ギャップこそが成長の源」、「心も身体の元気!」、「迷っていても徐々に軸は定まる」、「多様な人びととの交流を!」、「サポートし、しあえる関係性を!」、「自然と人を大切にする四方よし(自然よし)!」、「仲間と夢を!」、「地域に愛される会社づくり」など、などが参加者から発言されていた。
・発言の内容は多様性に富んでおり、まとめることはできない。それは、仕事の達成に直接かかわるものだけでなく、人間として生きることに関係するものが含まれていたことによるのであろう。そこには、経営学者がワーク・モティベーションで考える動議づけ要因と環境要因の2分類法などでは説明できない内容があったのかと思っている。生きることと働くことが混在しており、発言には大きな拡がりがあったのである。
・終了後、10数名でパーティが行われ、学生と大人が交流している。ここでも、いろいろな話しあいがされ、ワキアイアイの雰囲気のもと楽しい時間となった。次回のヨコハマスペシャルは、6月18日(土)富士通エフサスで行われる。異世代交流の場として是非とも横浜や神奈川のビジネスパーソンに参加してほしいと思っている。

Information
  • 開催日2016年3月5日
  • 場所
  • 時間
  • 費用