[セミナー報告]
第4回職欲の未来@ヨコハマスペシャル
永続的成長企業ネットワークの第4回職欲の未来@ヨコハマスペシャルは、6月13日に開催した。
報告は次のとおり。
第4回職欲の未来@ヨコハマスペシャル 開催報告
1 開催日 平成27年6月13日(土)
2 会 場 みなとみらい Innovation & Future Center
3 主 催 横浜市立大学、SoLaBo、永続的成長企業ネットワーク
4 共 催 富士通エフサス
5 後 援 横浜市政策局
6 参加者 54名(大学生26名、社会人28名)
5 内 容 ワークショップ(ワールドカフェ形式)
・世代を超えた社会人(企業経営者・社員)28人と大学生26人が9テーブルに分かれ、『あなたにとって「良いチーム」とは?』をテーマに意見を交わした。
・以下、齊藤理事の「見学記」
[見学記]
横浜市立大学名誉教授・放送大学客員教授
永続的成長企業ネットワーク理事 斎藤毅憲
・横浜での開催も第4回目となった、平成27年6月13日(土)の午後、MM21地区のクイーンズタワーB棟9Fとなる富士通エフサスの「みなとみらいInnovation Future Center」で開催された。SoLaBo、横浜市立大学、永続的成長企業ネットワークの3者による主催にくわえて、今回から富士通エフサスが共催となった。また、横浜市政策局の後援も得ている。
・会場となった富士通エフサスの施設は、イノベーションを生みだすような雰囲気をもっており、とてもすてきであった。市内のビジネス・パーソンのほか、SoLaBo関係の大人メンター、他方、横浜市立大学の女子学生などを中心に横浜や都内の大学生などがほぼ半数づつで、合計で約50名が参加した。9グループがつくられ、議論がスタートするとまさに壮観であった。
・富士通エフサスの岸本伴恵マネジャーのごあいさつのあと、前回と同様、横浜市大の真間健一郎君が進行役となり、今回は4ラウンドで進行している。今回はまず自己紹介をグループ内で立って行い、その後、他のグループに移動してチーム外の人にも自己紹介を行っている。15分間というかぎられた時間のなかで相手の自己紹介を聞き、自分もそれを行うという作業をくりかえしている。それぞれは名刺ではなく、自分の特徴を書いたカードを首にかけているので、手ぎわよく話しあっていたように見えた。若い学生にとっては大人を相手にして1対1のあいさつを行うことはあまりないと思われるが、大人メンターのリードもあったので、うまく行っていたように思えた。
・今回の話しあいのテーマは、「あなたにとって良いチームとは?」であり、ラウンド1では、「あなたがチームに求めるものとは?」、ラウンド2は「理想のリーダー像」、ラウンド3は良いチームをめぐってのフリートーキング(「オープントピックス」)を話しあっている。そして、ラウンド4では、各グループがどのようなチームをつくってみたいかをまとめ、それを模造紙に書いてもらうという作業を行っている。
・ラウンド2と3では、一名を除いてグループのメンバーは変わるが、ラウンド4は最初のメンバーで作業を行っている。大人メンターのなかには社会人経験がきわめて長い経営者やコンサルタントもおり、若い学生にとっては両親よりも年配の人びととの交流となっている。それぞれのグループの机のうえには模造紙とポストイット、筆記用具などが置かれており、議論が進むにつれて、ポストイットや模造紙にはいろいろな言葉(キーワード)が書きこまれ、その数が増えていくのは、見ていても興味深い。当然のことながら書きこまれる言葉は、グループをこえて共通したものもあるが、かなりちがっていて、これも見学者にとっておもしろいものであった。
・ラウンド4で提案されたチームには、関係者を幸福にする会社(HAPPY TURN社)、ジャズバンド、大学のスポーツクラブ、新規アミューズメントパークの開発プロジェクト、指揮者のいないオーケストラ、学生を企業に売りこむチームなどがあげられ、それぞれのグループのアイデアが発表されている。時間の制約があって、アイデアの詳細な内容が聞けなかったことは若干残念であった。そして、参加者の投票の結果、「能力を見出して、いい先生に紹介し、企業に売りこむ」という学生を企業に対して売りこむチームがもっとも多くの投票を得ている。
・終了後に開催された交流パーティで突然コメントを求められた私は、このチームだけでなく、他のチームのアイデアもおもしろかったと述べた。飲酒後のことであったので、うまくいえなかったようであるが、それぞれのプランが「社会の体温」をあげるような提案になっていたと思っている。新しいチームがつくられることで、少しでも「社会の体温」があげられ、社会が便利で、豊かになることが大切であると思っていたからである。その点では、どのチームもこの視点をもっていたと評価している。
・もうひとつ申しあげたのは、提案された指揮者のいないオーケストラというチームに関連して、現代の組織はプロフェッショナルなメンバーの集まりであるということである。ドラッカーのオーケストラ組織ではないが、それぞれの仕事の担当者(プレイヤー、演奏家)は、自分の仕事に関して専門家であることが求められているというのが私の趣旨である。全員がプロフェッショナルであることが必要で、そうでなければいい音楽はつくれないわけである。
・さて、ラウンド4のあとの9グループの発表のあと、当日ご参加いただいた横浜市立大学の岡田公夫副学長のごあいさつ、SoLaBoの活動を支援しているサッポロホールディングスの人見章マネジャーの飲酒講座が行われ、予定の時間はオーバーしたが、成功裡に終了している。
・パーティは場所を移して、約30名が参加して行われ、交流がさらにつづけられたという次第である。次回は9月に開催することにしているが、横浜市内の企業経営者、ビジネスパーソンへの参加を是非ともお願いしたいと思っている。若い学生との交流は学生の育成に貢献するだけでなく、皆様にとってもきっと新しい気づきの場となり、“共育”になると確信している。[2015.6.27]
- 開催日2015年6月27日
- 場所
- 時間
- 費用