セミナー情報詳細


【セミナー特別企画】第56回 <人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方(56)> デビット・A・シンクレア『ライフスパン 老いなき世界』東洋経済新報社 2020年
【セミナー特別企画】第56回
<人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方(56)>
デビット・A・シンクレア『ライフスパン 老いなき世界』東洋経済新報社 2020年
[今回は、長寿者の言葉というより、長寿研究者の言葉を取り上げる]
著者デビッド・A・シンクレア:世界的に有名な科学者、起業家。老化の原因と若返りの方法に関する研究で知られる。とくに、サーチュイン遺伝子、レスベラトロール、NADの前駆体など、老化を遅らせる遺伝子や低分子の研究で注目を浴びている。ハーバード大学医学大学院で、遺伝学の教授として終身在職権を得ており、同大学院のブラヴァトニク研究所に所属している。ほかにも、ハーバード大学ポール・F・グレン老化生物学研究センターの共同所長、ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア・シドニー)の兼任教授および老化研究室責任者、ならびにシドニー大学名誉教授を務める。これまでに170本あまりの科学論文を発表し、50件あまりの特許を共同発明。老化、ワクチン、糖尿病、生殖能力、がん、生物兵器防衛などの分野で、14社のバイオテクノロジー企業を共同創業している。国防関係機関やNASAとも共同研究を行なうほか、これまでに35の賞や栄誉を授与されている。『タイム』誌による「世界で最も影響力のある100人」の1人に選出され(2014年)、「医療におけるトップ50人」の1人にも選出されている(2018年)。
・内容説明
☞人類の若さを左右する長寿遺伝子とは? いつまでも若く健康でいるために今すぐできることとは? 山中伸弥教授の発見が、なぜ若返りを可能にするのか? 「病なき老い、老いなき世界」における人生戦略とは? 誰もが人生120年時代を若く生きられる! ついに、最先端科学とテクノロジーが老化のメカニズムを解明。ハーバード大学の世界的権威が描く衝撃の未来。
☞すべてが一変する「衝撃の未来」
人生100年時代とも言われるように、人類はかつてないほど長生きするようになった。
しかし、その結果として不自由な体を抱え、病気に苦しめられながら、長くつらい晩年を過ごすのであれば、私たちはよりよく生きるようになったと言えるのだろうか?
だが、もし若く健康でいられる時期を長くできたらどうだろうか?
いくつになっても若い体や心のままで生きることが可能となったとき、社会、ビジネス、あなたの人生はどう変わるのだろうか?
・LIFESPANが明かす、「5つの衝撃ポイント」
1. 老化は治療できる病である。
年をとり、老いていくことは「自然で避けられないもの」と思っていた私たちの常識を覆す。
2. ついに、生命が老いるメカニズムを解明
なぜ生命には寿命があり、なぜ老いていくのかーー。今まで人類が解けなかった謎を、著者独自の「老化の情報理論」で解き明かす。
3. 今すぐ手に入る「老いない身体」
間欠的断食や運動、サウナや寒さに身をさらすなど、健康で若々しくいるために、私たちが今すぐできることを、生命の「サバイバル回路」に従って明かす。
4. 知識や知恵はそのままに、肉体だけリセットできる未来がやってくる。
  山中伸弥教授のiPS細胞の発見によって、細胞をリプログラミングし、老化を巻き戻す(=若返る)ことも可能になる未来を提示します。
5.「病なき老い、老いなき世界」の人生戦略
  健康寿命が延びることで一変する、社会やビジネス、そして私たちの生き方、働き方。何歳でも再び挑戦し続けることができる未来をどう生きるべきか、私たちに問いかける。
目次
はじめに
第1部:私たちは何を知っているのか<過去>
(第1章)老化の唯一の原因ー原初のサバイバル回路
(第2章)弾き方を忘れたピアニスト
(第3章)万人を蝕む見えざる病気
第2部:私たちは何を学びつつあるのか<現在>
(第4章)あなたの長寿遺伝子を今すぐ働かせる方法
(第5章)老化を治療する薬
(第6章)若く健康な未来への躍進
(第7章)医療におけるイノベーション
第3部:私たちはどこへ行くのか<未来>
(第8章)未来の世界はこうなる
(第9章)私たちが築くべき未来
おわりに
▣今話題の本、大部(本文491頁)の著作である。
・本コラム的には、健康長寿を志向する今の立場からは、最も参考になるのが、次の5項目。
① カロリーを制限する(食事の量と回数を減らす)
② 適度に絶食する(栄養失調にならない程度に間欠的ファステイングを行う)
③ アミノ酸(動物性たんぱく質)を制限する
④ 適度な運動をする(5~10分程度のジョキング・ランニングでもよい)
⑤ 寒さ(暑さ)に身をさらす(適度なストレス)
・著者は「老化は治療できる病気」と明言している。生活習慣を変えるなどして「長寿遺伝子」を働かせば、健康なまま120歳まで生きられる時代が来ると説いている。健康長寿社会が来るときは社会の仕組みが大きく変わる。私も、その時の健康長寿社会の幸せな生き証人となりたいものだ。(選:吉田正博)
428696091_780067087495416_6278395218062690607_n
Information
  • 開催日2024年2月25日
  • 場所
  • 時間
  • 費用