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【セミナー特別企画】第15回 <人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方⑮> まど・みちお『百歳日記』NHK出版2010年

【セミナー特別企画】第15回
<人生100年時代へのヒント:長寿者/百寿者のことば・生き方⑮>

まど・みちお『百歳日記』NHK出版2010年

著者:まど・みちお 詩人。1909年山口県生まれ。2014年104歳で没。
平明かつ哲学的な詩や「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」などの童謡が愛され続けている。

・内容紹介
百年を生きた詩人が見つめた、いのち、自然、宇宙――
NHKスペシャル「ふしぎがり〜まど・みちお百歳の詩」から生まれた本。
「人間は、五感を働かせていることが、生きているということなのでしょう」
童謡「ぞうさん」で知られる詩人まど・みちお。
老いてなお、果てなく自由な感性の源はどこにあるのか。
身辺の小さな発見を書きとめたノート、入院を機に再び描き出した絵を引きながら、百歳の日々を語る。静かな感動を呼んだドキュメンタリー番組、NHKスペシャル「ふしぎがり まど・みちお百歳の詩」待望の書籍化。「地球の用事」「リンゴ」「れんしゅう」「トンチンカン夫婦」ほか詩一七篇を収載。

目次
第1章 「?」と「!」
第2章 タタミイワシ
第3章 二本のポプラ
第4章 虹
詩(17編)

・人に聞くともう百歳になるらしいです。これはもう天の恵みだと思っております。
・年をどんどんとっていくことは私のやることではなくて、神様が知らないうちにやってくださることなんです。
・生きているということは、何もかも全部生きているということです。生きているということは、いつも変化し続けているということです。・・・死んでると変化がおこりませんから。
・生きとるあいだに、自分のやれるだけのね、おかしいことをやってみたいと思っております。年をとっても、しょげたことにはしたくないからね。そういう努力はしていきます。
・世界は無限の広さがあります。人間が気づかない動物や植物もまだまだ限りなくあるでしょう。毎日、目新しいことが無限に現れてきているのに、それに気がつかないだけなんです。
・私は、いのちがあるというのは、何かを考えているということなんじゃないかと思っております。
・絵でも詩でも、とにかくマンネリをしてはいかんということに一生懸命です・・・マンネリにならんように、ならんようにとこれだけ強く思っておると、これまでに描いたことのない絵を何かしら描くことができるんです。
・物ごとというのは受け止める人間の働きによってずいぶん変わってしまいます。そこから生まれる災いは限りないものですからね。
・この歳になりますともう、身近なことでも、敵味方の意識というのがそんなに鮮明になることは少なくなりました。自分とは違う考えの人には、その人なりのよさがあるのだろうと思うようになりました。いろいろなことを根に持ち続けるというのは、かえって難しいことです。
・現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと思います。何か問題があるとして、それをあれこれと考えたり、大騒ぎをしていてどうなるわけでもありません。
・明るいっちゅうのは明日があるということです。夜は必ず明日になる。無理をしているという気持ちなしに明るくしたいといつも心がけています。また、ユーモアのある明るいものを書いていると、私も楽しくなるのです。
・あいつはダメだ決めてしまうのはとにかくいけないことだというふうに私は思うのです。
・生き物のすべてにいえることですが、幸せというのは心が穏やかで和やかな時だと思います。つらくて胸騒ぎがするようなときはお金や名誉があっても、きっと不幸なのじゃないでしょうか。
・子どもたちを見ていると、自分が子どものころを思い出します。気持ちがなんというか、若やぐんです。
・見かけがちょっと悪いとかなんとなく人様にはいいづらいとか、そんなことは問題にしないで、どんどん自分のやりたいことをする。それがいちばん必要なことではないかと思います。
・生きるということは、結局「生かされている」ということです。自分で生きようと思ったって、生きることはできないのですから。どんな生き物も、生かされているのです。天がそうしてくださっているから生きるのです。
・百歳になるっていうことは、百歳のいままでようやってきたなと過去を振り返ることでもあり、これから先、明日死んでしまうのかもしれないという現実を見ることでもあります。
・百年はありがたい人生でした。ラッキーな人生でした。生かしてもらえた幸せに感謝しております。本当にありがとうございました。

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Information
  • 開催日2020年9月25日
  • 場所
  • 時間
  • 費用