【セミナー報告】
第11回職欲の未来@ヨコハマスペシャル 開催報告
1 開催日 平成29年7月22日(土)
2 会 場 富士通エフサス(みなとみらいInnovation & Future Center)
3 主 催 横浜市立大学(ジョブヨク企画運営チーム)、SoLaBo
4 後 援 永続的成長企業ネットワーク
5 参加者 50名(大学生及び社会人)
6 内 容 ワークショップ(ワールドカフェ形式)
・世代を超えた社会人(企業経営者・社員)と大学生が10テーブルに分かれ、『その働き方でいいの?グローバルから学ぶ「新しい働き方」とは?』をテーマに意見を交わした。
・以下、齊藤理事の「見学記」その(1)/3回連載
[見学記] その(1)/3回連載
第11回職欲(ジョブヨク)の未来@ヨコハマスペシャル
――平成29年7月22日 富士通エフサス――
永続的成長企業ネットワーク理事
横浜市立大学名誉教授 斎藤毅憲
・横浜での職欲(ジョブヨク)も11回目をむかえた。大体すべての会に出席してきたが、今回は岡田公夫副学長の影響をうけた横浜市立大学ジョブヨク企画チーム(男性1名、女性4名)が企画をたて、実施している。企画チームは、結構いろいろ考えたプログラムをつくり新機軸(イノベーション)も見られたので、おもしろいものとなった。
・もっとも、学生15名、社会人15名の合計30名を当初想定していたが、学生19名、社会人26名となり、若干人数が多くなったので、こまかすぎるプログラムが参加者に十分理解されるのに少し時間が要した感じがした。しかし、全体としては、よく企画されたと評価している。
・テーマは「その働き方でいいの?グローバルから学ぶ「新しい働き方」とは?」であり、架空の「ベイスタービール株式会社」の入社式からスタートしている。社歴137年の同社は、女性が社長であり、グローバル市場を求めている会社である。社長役の女子学生のあいさつがあったあと、自己紹介が参加者間で行われている。すべての参加者とは時間の関係上あいさつはできないが、全員の顔は見れるという工夫がされている。直接面とむかっては話はできないものの、となりで話をしている人の顔をみることはできるようにしている。自己紹介のコンテンツは、氏名、行った国・行ってみたい国、趣味の3つで、30秒で話すことが求められていた。“ガヤガヤ”のなかでの時間ではあったが、アイスブレークの役には立っている。
・10のテーブルつまりグループにわかれて、セッションⅠが行われている。ここでの議論のテーマは、「現代日本の働き方」であり、それぞれのグループで活発な意見の交流が展開されている。日本人の働き方について長所、短所、課題など、思いつくことを書きだして、意見を述べあっている。いわばブレーン・ストーミング的な作業を行っている。
・残業、長時間労働、休みがとりずらい、効率的な働き方でない、人間関係が大変、単身赴任、メンタル・ヘルスなど、よくいわれている問題点がだされている。社会人だけでなく、学生も、いまの日本人の働き方には短所が多いと見ているようである。したがって、長所があまりでていなかった。また、長所、短所をふまえての課題の整理は、時間の関係もあってうまくいかなかったようである。論点はかなり整理されていたようであるが、多くの主張が出されており、むずかしい作業であったと思っている。
・セッションⅡは、「海外の働き方に学ぶ」がテーマになった。企画グループの学生たちはベイスタービールのグローバリゼーションを意識して、アメリカ、ドイツ、シンガポール、フィリピン、スウェーデンの働き方の特徴と制度をまとめた表を参加者に対して渡している。出典が示されていないので、どのような文献や情報源を活用したのかが不明であり、学者の立場からいうと、出典の明示のないのは、困ったことであるが、よく5カ国の働き方事情をまとめている。議論や考えるための素材としてはほぼ十分であると思った。
・横浜の本社から海外勤務になったことを想定して、5カ国の働き方から学ぶことがあるかを議論のテーマにしている。表の説明を補足するために、5人の学生が担当した国ごとに各グループに不足部分を説明している。それぞれの国は、ちがった事情をかかえているが、5つに要約されている特徴はほぼ長所といえるものなので、どうしても日本の働き方については分が悪いように思われた。参加者が学生のつくった表から学んだことは、いろいろあったようである。私には、国際経営論の一部となる国際的人的資源管理論(International Human Resource Management ,IHRM)の一面を見た感じがした。(以上「その(1)」)
- 開催日2017年7月22日
- 場所
- 時間
- 費用