永続的成長企業ネットワーク企業である「アーバン・コーポレーション(株)」の経営幹部・幹部候補者に対し、『UC(アーバン・コーポレーション)・ MBAセミナー』として第5回目を開催しました。(全6回予定)
1 開催日 平成29年3月15(水)
2 会 場 アーバン・コーポレーション(株)
3 参加者 12名(受講者9名と塾長・講師・助言者)
4 テーマ 【第5回】「人材と組織の雰囲気をどのように考えるか。」
5 主な内容
・前回は、組織をつくることを考えた。UCの組織は事業部制で分権的である。各事業部は利益責任単位(プロフィット・センター)であるが、UCでは独立採算制になっているのかという問題提起があった。
・これまで財務的な面を取り上げなかったが、大局的立場に立つと、財務的データを押さえることは重要である。売上高や利益とその推移、事業部別の貢献度、労働生産性などを計算できているのか。
・今回は、経営理念と人的資源を取り上げる。
・経営者は企業の目指すビジョンをつくり、社内外に浸透させなければならない。社内に浸透させるだけでなく、社外にも広く知らしめるキャッチフレーズなどが必要である。
・経営理念が社外のステイクホルダーに浸透し、そのようにイメージされるようになれば、外部から信頼を得られる。社内へは、部下たちが経営者のいだくビジョンに同意し共有しあうことで、部下たちの意思決定や活動に対して一定の方向づけが与えられ、全員が一丸となって同じように仕事ができるようになる。そして、理念が浸透すれば、文化がつくられ、社風や会社のカラーともいわれるものができる。
・小規模企業は、社長の考えを理解・浸透させ、文化をつくることができる。大企業の場合、規模が大きくなっていくえうで、社歴も長くなればなかなか浸透しない。むしろ各現場で独自の文化ができていく。カルチャーが部門で違うことになるが、事業部でもそれはあるのではないか。社員200人のUCの中にも異なった文化があるのではないかと思うがどうか。
・「企業は人なり」で、人的資源つまりヒューマンリソースの活用と育成が重要である。
・ここでは、人は何のために働くのかという動議づけの問題だけにしぼって考えてみたい。
・マズローの欲求の段階説によると、働く人間の欲求は、生理的な欲求→安全性の欲求→社会性の欲求→自我の欲求→自己実現の欲求からなるという。
・この欲求の階層にどうアプローチするのか。生理的な欲求や安全性の欲求には、高い賃金や良好な労働条件、社会的の欲求には、人間関係や上司の指揮・リーダーシップ、自我の欲求や自己実現の欲求には、やりがいある責任の配分や働きがいを感じる仕事のデザイン、などが大切になる。
・これらの話を踏まえて、組織の風土と各人の対応について意見の交換を行った。受講者から当社のカルチャーとして、「礼儀」「身だしなみ」「自由」「あいさつ」「勢い」などが挙がり、各自の鋭い視点からの発表があり、本音を語り、深い議論が行われた。
・斉藤講師からは、ほかに動議づけ要因として、顧客からの評価「ありがとう」という言葉が大事となっており、顧客から褒められることが働く人間にとってうれしいことであるとの指摘があった。また、組織としてコミュニケーションがとれ、信頼関係ができていることが、働く人間にとって非常に大きい、などの補足があった。
[使用テキスト:斉藤毅憲編著『経営学を楽しく学ぶ』(Ver.3) 2012年、中央経済社]
(文責:塾長 吉田正博)
- 開催日2017年3月15日
- 場所
- 時間
- 費用






