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【訪問型サロン】(第4回) <Yokohama Excellent Company (YEC) 第4回> 『石井造園㈱の石井直樹社長に聞く』(その2)

【訪問型サロン】(第4回)
<Yokohama Excellent Company (YEC) 第4回>
『石井造園㈱の石井直樹社長に聞く』(その2)

1 日 時 2017年6月15日
2 場 所 石井造園㈱本社
3 聞き手 永続的成長企業ネットワーク代表理事 吉田正博
々          理事 斎藤毅憲(文責)
4 内 容 以下の通り((その1)の続き)

CSRとの出合い  石井社長とCSRとの出合いについて、うかがってみた。これには、直接的には横浜青年会議所時代の経験があるという。エネルギッシュだけでなく、進取の気骨に富む横浜の若き経営者たちは、CSRに「新しい時代の経営のあり方」を求めている。横浜青年会議所主催の第19回横浜経済人会議の議論をもとにして、横浜市は横浜スタンダード協議会、横浜市立大学などと協力して横浜型地域貢献企業の認定制度を設け、石井造園は最初の認定企業になっている。
・要するに、横浜青年会議所での活動のなかから、経営の新しいあり方としてのCSRと出合っている。そういえば、これまでの訪問型サロンの対象となったアーバン・コーポレーション、神奈川ナブコ、協進印刷も、横浜型地域貢献企業に認定されている。
・インタビューのなかで、CSRとの出合いにかかわったものに、もうひとつ両親の教えがあったのではないかと思った。企業経営者としては2代目であるが、石井家は10数代の長きにわたって、この地域に居住し、生活してきた。祭りなどの地域のイベントには当然協力してきたし、両親によって「地域の一員」として生きることの大切さを教えられてきたという。ご先祖に申訳ないことをしてならないということは、地域に迷惑をかけずに、しっかり生きることの大切さを示している。横浜は大都市になったが、まだしっかりとした地域がここにはあると感じられた。父親の時代は、人口が集中し、横浜が都市化する過程にあり、もっている土地も売らざるをえなかったが、土地はそっくり次世代にお渡しするものだと社長はいう。社長のCSRは、このような健全な地域観に裏づけられている。

「造園業」から「地域づくり企業」への転換  同社の経営については、これまでにも学習する機会があったので、思い切って、私の印象を述べてみた。造園業は英語では“landscape (archtecture)”というが、「景観」の意味もある。つまり、造園とは緑(グリーン)による景観づくりなのである。
・だが、同社の場合、各種の地域貢献を行うことで、緑による景観づくりだけでなく、栄区を中心に横浜という地域社会の景観づくりに寄与している。この地域社会の景観づくりとは、まさに地域づくりのことであり、同社はこの地域づくり企業になってきたのではないかと述べた。
・社長はこの印象を肯定している。社長自身がこのような印象をうけて、“social landscape designer”(社会的景観デザイナー)という言葉を発している。この言葉は、まさに同社の現在の経営を示している。

同社の地域貢献活動  周辺地域の清掃、木材ゴミの再利用、独自の緑化基金の開設、カーボン・オフセット、太陽光発電売買など、緑を中心に環境問題にとり組むほかに、social landscape designerになるべく、出前授業、職場体験、インターンシップ、地域のスポーツ支援、障がい者雇用、盆栽カフェ、NPOとのコラボレーション、地域の店舗などに手づくりの一品を陳列させるカサママルシュの開催(年2回)、CSR報告会の開催など多様な地域貢献活動を実施している。また、東日本大震災にあった南三陸町の復興支援や地震被害にあった長野県の栄村支援なども行ってきた。
・同社の社会貢献は、「ついでに、無理なく、達成感のあることをしよう」ことを原則としているが、社員全員がこれにかかわっている。同社のCSR報告会に参加すると、一部の社員ではなく、全員が活動報告を行い、それを証明している。

[以上 (その2)/3回連載]

[2017.7.20]

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Information
  • 開催日2017年6月15日
  • 場所
  • 時間
  • 費用