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【訪問型サロン】(第3回) <Yokohama Excellent Company (YEC) 第3回> 『㈱協進印刷の江森克治社長に聞く』(その3)

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【訪問型サロン】(第3回)
<Yokohama Excellent Company (YEC) 第3回>
『㈱協進印刷の江森克治社長に聞く』(その3)

1 日 時 2016年5月11日
2 場 所 ㈱協進印刷本社
3 聞き手 永続的成長企業ネットワーク代表理事 吉田正博
々          理事 斎藤毅憲(文責)
4 内 容 以下の通り((その2)の続き)

・CSRの旗ふり役としての活動  社長になって前半の5年間は、とくに大変であったというが、社長は協進印刷の経営に当たりながら同時に、CSRの旗ふり役として活動してきた。横浜青年会議所(JC)のリーダーとして役割を果たしたあと、横浜スタンダード推進協議会を立ちあげ、理事長に就任し、今日に至っている。そのようななかでのコアの活動がCSRであり、横浜市立大学のCSRセンターの影山摩子弥教授(同センター長)と協力して、横浜型地域貢献認定制度や前述の全日本印刷工業組合連合会のCSR認定制度をつくることに貢献している。そして、両方の認定制度の認定委員として活躍されている。
・社長のCSRへの執念は、同社が作成しているCSR報告書を見れば、一目でわかる。『2015 CSR報告書』(本文、23頁)をめくると、大口駅前の写真がのっている。地域を大切にしようという社長の強い思いがそこにはある。CSRの取り組みを報告する前に、インターン生として受けいれた学生と社長の座談会記事が収録されている。それは、インターンシップに積極的な同社の姿勢を示している。非常に感心したのは、同社が外国人(台湾)のインターン生をも受けいれていることである。
・CSRの具体的な取り組みについては、コンプライアンス、情報セキュリティ、環境、品質、雇用・労働安全、社会貢献・地域志向、情報開示・コミュニティケーションに分けて説明されており、対訳も英文で書かれている。このあとに、コラボレーション事業として同社が外部のステイクホールダーとかかわっているものが同じように英文入りで書かれている。
・小冊子であるが、実際に行っている活動が公開されている。CSR報告書といえば大企業のものが知られているが、みごとな報告書である。小さな企業でもこのような報告書を作成し、社会に公開・提供していることを高く評価したい。そして、横浜型地域貢献企業の経営者には是非とも参考にしてもらいたい。なお、今後も広報活動誌「JO」とともに、同社の報告書には注目していきたいと思っている。

・経営課題としての人材の確保と育成  社長はまだ若いので、後継者問題は考えていないという。しかし、人材の確保と育成は経営課題であるようである。若い人のなかには、失敗を恐れる人がいるとし、どのように仕事にチャレンジさせるかに、心がかかっているように見えた。きびしい環境のなかで印刷業を中心にして“地域に貢献するソリューション・プロバイダー”になるためには、どうしても若い人材にはいろいろなことにチャレンジして革新を起こしてもらわなければならないからである。

・インタビューを終えて  興味深い話は、約100分ぐらいで終わったが、温顔の社長の話しぶりは落着いたもので“たんたん”としていた。いろいろな新しいことにチャレンジし、現在もそうされている社長であるが、往々にそのような経営者に見られるエネルギッシュさやエラブッタ雰囲気がまったく感じられないのは、どういうことなのであろうか。まだ若くて、老成されてはいないが、きわめてたんたんとしているという印象であった。これまでの2回の訪問サロンの社長と同じように、社長も現代の横浜を代表する経営者の一人であると思った。                  [以上 (その3)/3回連載]
[2016.6.25]

Information
  • 開催日2016年6月25日
  • 場所
  • 時間
  • 費用