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【訪問型サロン】(第3回) <Yokohama Excellent Company (YEC) 第3回> 『㈱協進印刷の江森克治社長に聞く』(その2)

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【訪問型サロン】(第3回)
<Yokohama Excellent Company (YEC) 第3回>
『㈱協進印刷の江森克治社長に聞く』(その2)

1 日 時 2016年5月11日
2 場 所 ㈱協進印刷本社
3 聞き手 永続的成長企業ネットワーク代表理事 吉田正博
々          理事 斎藤毅憲(文責)
4 内 容 以下の通り((その1)の続き)

・「共同体のなかにいながら、そこから出る」という社長の選択  このようななかで江森社長は、「共同体のなかにいながら、そこから出る」という選択をとったという。日本の社会や組織はどこも共同体であり、農耕を中心としたムラ社会的なものが現在も残っている。そして、印刷業者という業界団体もこの共同体である。だが、この共同体がまさに崩壊のなかにある。
・このようななかで企業として生き残る(サバイバルする)ためには、この業界から去り、リスクはあるが別のことをビジネスすることが必要となる。しかし、社長はこの道は選択していない。むしろ、この業界の中で生きることを選択している。

・印刷業界の革新(イノベーション)をもとめて  従来どおりの行き方では自然淘汰になってしまうようなきびしい状況を生き抜くには革新をはかるほかない。社会の変化や顧客の動きに対応して、みずからを変えていくことは肝要であり、江森社長もこの方途にむかうことになる。社長の経営に対する思いを語った小冊子「協進印刷のことば」は、同社のバイブルであるが、それを社員と共有する努力を行っている。短いが、決してやさしい文章ではないかもしれないが、この小冊子に社長の思いが表明されている。まさにそれは同社の経営理念なのである。
・同社の社会に対する広報活動誌「JO」などをみると、社長は同社を“地域に貢献するソリューション・プロバイダー”と定義している。印刷は目的よりも手段となり、地域の問題解決を行う企業としてリスタートするという。環境の変化にさらされている企業にとって、事業内容の再定義が必要だが、社長はそれを行っている。おそらく、この再定義の意味・意義を理解できないスタッフもいたようであるが、これを行うことで革新の道にすすむことができたのである。
・このようななかで同社のドメイン(主な事業領域)は、ソーシャル・マーケティング、広報企画サービス、クリエイティブ印刷の3つから構成されるように一新(トランスフォーム)されている。かつての固定したクライアント(顧客)を相手にするのでなく、むしろ地域に貢献する手段として印刷が利用され、このようなドメインが形成されてきたのであろう。そして、これによって印刷業界という共同体のなかにいながら、そこから出ることができたと考える。まさに、それは印刷業界内部における革新なのである。
・なお、このようななかで江森社長は印刷業界全体の戦略を作ることにもかかわっている。印刷業者の全国的な業界団体である全日本印刷工業組合連合会の産業戦略デザイン室の副委員長として急速に衰退過程に入っているこの業界の将来ビジョンと戦略の策定にあたっており、業界の再生にも貢献している。             [以上 (その2)/3回連載]
[2016.6.23]

Information
  • 開催日2016年6月23日
  • 場所
  • 時間
  • 費用