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【訪問型サロン】(第2回)<Yokohama Excellent Company (YEC) 第2回>(その2)

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【訪問型サロン】(第2回)
<Yokohama Excellent Company (YEC) 第2回>
『㈱神奈川ナブコの原信治社長に聞く』(その2)

1 日 時 2015年12月2日
2 場 所 ㈱神奈川ナブコ本社
3 聞き手 永続的成長企業ネットワーク代表理事 吉田正博
々          理事 斎藤毅憲(文責)
4 内 容 以下の通り((その1)の続き)

・[CS重視の経営展開]  「お客様第一主義」が同社の重視するものであり、顧客の求めているものや、どのように利用したいのか、をしっかりうけとめることが大切であるという。自動ドアは開閉のスピードやセンサーの微妙な調整ひとつで、利用者の快適さがちがうということで、快適性、便利性だけでなく、安全性にも配慮した提案、工事、メンテナンスを顧客に対して実施しているという。社長とのお話しのなかでは、CSを重視する経営学者やコンサルタントの学習を行っていることをうかがうことができた。
・お客様第一主義については、これを実践し、徹底させるために、「神奈川ナブコ憲章」のお客様第一主義の考え方(9か条)と取組姿勢(12か条)を作成し、遵守するようにしている。コンサルタントの小宮一慶先生の指導のもと、「お客様第一主義実践計画表」という目標シートへの記入を毎月全社員に求め、それは上司を通じて社長に提出され、社長はそれらにコメントを付している。100名を超える社員の月次の活動計画となる目標シートへのコメントは実際のところなかなか大変であろうが、社長はそれを実践している。
・この目標シートの作成自体は、働く人びとがいい仕事をしてハッピーになるために役立ち、経営理念にある「社員一人一人が最大限に力を発揮する」ことに直接に結びついており、まさにESである。これによるとESの前提にCSがあり、CSがスタートになっていることがわかる。
・同社のお客様第一主義は理念・目標あるいは願望のレベルのものではなく、実践やムーブメント(運動)であり、具体的な行動レベルにある。そこで、同社のCS重視は、単なるお題目でなく、しっかり実行されていると評価できる。そして、目標シートの作成は仕事の質(クオリティ)をアップさせる社内コミュニケーションの有効な手段になるとともに、働く人びとの仕事への取組みを飛躍的に改善させ、動機付けの向上につながることであろう。さらにいえば、それを通じて働く人びとは「自律型の職業人」に成長するものと思われる。いずれにせよ、同社のお客様第一主義は、経営革新の典型的な好事例になると考えている。

・[イノベーションとマーケット]  自動ドアのイノベーションは、現在のところ少なく、多くないという。セキュリティ技術などが中心であるが、うかがっていると、マーケットのほうが興味深かった。自動ドアはいうまでもないが、建設業界の一翼を担っている。新規の建設需要が増加すればいいが、それでも競争は激しいという。そこで、注文をとりたい気持ちが業界全体で強くなりすぎると、赤字覚悟の受注活動になってしまう。これでは、利益率の低下はさけられない。
・このようななかで、新規の需要をとりながら、他方でメンテナンスの需要に十分こたえられるようにしている。点検整備、交換などの修理などのメンテナンスを強化する戦略をとり、売上高と利益率の向上につとめているという。そこで、「24時間365日サポート」のサービス体制をつくり、きちんと自動ドアが作動するようなシステムを確立している。なお、今後のマーケットに関しては、2020年の東京オリンピック関連の建設など、明るい展望をイメージしているようであった。確かに、東京首都圏などを中心にして建設業界は活況が予想されている。
[以上 (その2)]

Information
  • 開催日2015年12月22日
  • 場所
  • 時間
  • 費用