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<ニュース>借入企業の11.4%が「返済に不安」 ~ 返済率「3割未満」の企業が5割強 ~ [新型コロナ関連融資に関する神奈川県内企業の意識調査]
<ニュース>借入企業の11.4%が「返済に不安」
~ 返済率「3割未満」の企業が5割強 ~
[新型コロナ関連融資に関する神奈川県内企業の意識調査]
・新型コロナウイルス関連融資を借りている神奈川県内企業のうち11.4%が今後の返済に不安を抱いていると回答した。
・新型コロナ関連融資を借りている企業は47.9%。8月時点の返済率は「3割未満」が50.5%、「未返済や今後返済開始」が19.9%、「5割以上」が16.0%だった。
・今後の返済見通しについては、85.8%の企業が「融資条件通り、全額返済できる」とした。
・一方で「返済が遅れる恐れがある」が6.0%、「条件緩和を受けないと返済は難しい」が4.3%だった。
・「返済のめどが立たない」などを含めると、計11.4%の企業が返済に不安を抱いていると回答した。
・・・[以下、帝国データバンク横浜支店による意識調査から]・・・・・
はじめに
コロナ関連融資が企業の資金繰りを支えてきた結果、神奈川県内の倒産は大幅に抑制されてきた。2022年度上半期(4月~9月)においても依然として倒産は低水準が続いているが、3年ぶりに前年同期比増加となるなど、ここへきて下げ止まりから緩やかな増加に転じている。
帝国データバンク横浜支店は、新型コロナ関連融資に関する現在の状況や返済見通しなどについて調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2022年8月調査とともに行った。
■調査期間は2022年8月18日~31日、調査対象は神奈川県所在の1,232社で有効回答数は587社(回答率47.6%)
調査結果
1. 新型コロナ関連融資を「現在借りている」企業が47.9%
新型コロナ関連融資を「現在借りている」企業は47.9%と半数近くとなった。規模別では、「小規模企業」で「現在借りている」が54.5%、「中小企業」が51.1%となり、「大企業」(22.7%)をそれぞれ31.8ポイント、28.4ポイント上回る
2. 返済率「3割未満」の企業が5割強
8月時点の返済状況については、融資の『5割以上』を返済している企業が16.0%にとどまる一方、返済率が『3割未満』の企業が50.5%と約5割を占めた。また、『未返済や今後返済開始』の企業が19.9%と約2割を占めた
3. 今後の「返済に不安」、2月時点より3.3ポイント上昇し借入企業の11.4%に
すでに返済を開始している企業は77.9%。また、2023年6月末までに返済が始まる企業は約1割となった。今後の返済見通しは、「融資条件通り、全額返済できる」企業が85.8%となったが、一方で「返済が遅れる恐れがある」(6.0%)や「金利減免や返済額の減額・猶予など条件緩和を受けないと返済は難しい」(4.3%)、「返済のめどが立たないが、事業は継続できる」(0.7%)、「返済のめどが立たず、事業を継続できなくなる恐れがある」(0.4%)など、今後の『返済に不安』を抱いている企業が11.4%にのぼった。返済に不安を感じている企業は2月時点より3.3ポイント上昇している
4. 活用した支援策、「持続化給付金」が27.8%で最多
新型コロナ関連融資以外で活用した支援策では、売上高が50%以上減少した企業を対象とする「持続化給付金」が27.8%で最多。次いで、「雇用調整助成金の利用」(27.3%)となった。