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<トピックス>SDGs(持続可能な開発目標)の重要な視点 生命誌研究者の中村桂子氏の「言葉から未来を考える」―SDGsという言葉―
<トピックス>SDGs(持続可能な開発目標)の重要な視点
生命誌研究者の中村桂子氏の「言葉から未来を考える」―SDGsという言葉―
・(SDGs:Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)のDevelopment(デベロップメント)は「もともとあるものを展開する」こと。
・この土地をどう生かすのだろうと考えていくのが本当の開発であり、内容を的確に示そうとするなら展開という言葉にしたらよい。
・本来その場所にあった力を生かしていくのが「デベロップメント」であり、全部同じにしてしまうことではない。
・一つひとつの場所に特徴があることを忘れないでほしい。内発的発展です。
・また、生きものの世界は、すべてが循環しているから、不要なものとして捨てられるものはない。
・古くなったからといって捨てられるのではなく、古いものに新しいものを加えて、生かしていく。
・地球上の生きものは等しく、38億年の歴史をそれぞれのDNAに刻み込んでいる。基本は変えていない。
・変えずに伝えていくという流れと次々と変わっていくという流れを、両方備えているのがいのちのあり方。
・もっとも古いものが形を変えて新しいもの、今生きている私たちの中に生きているというのが、いのちのおもしろいところだと思う。
・SDGsを考える時、開発をこれまでのように思うがままつくるのではなく、自然の中にある力を生かすと考えないと目標が意味のあるものにならないと思う。
・それぞれのところで内発的な発展をすること。
・SDGsを考える時は自然やいのちのあり方に目を向けていくことが不可欠。
出所:「人間が生きているって こういうことかしら?」2022年 ポプラ社
中村桂子:生命誌研究者。1936年東京都生まれ。東京大学理学部化学科卒業。同大学大学院生物化学専攻博士課程修了。理学博士。国立予防衛生研究所研究員、三菱化成生命科学研究所人間・自然研究部長、早稲田大学人間科学部教授などを経て、JT生命誌研究館を創設。長年館長を務めその間、大阪大学連携大学院教授。現在は名誉館長。著書に『自己創出する生命』(ちくま学芸文庫/毎日出版文化賞)など多数。
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