<トピックス>SDGs(持続可能な開発目標)の重要な視点 生命誌研究者の中村桂子氏の「言葉から未来を考える」―SDGsという言葉―
<トピックス>SDGs(持続可能な開発目標)の重要な視点
生命誌研究者の中村桂子氏の「言葉から未来を考える」―SDGsという言葉―
・(SDGs:Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)のDevelopment(デベロップメント)は「もともとあるものを展開する」こと。
・この土地をどう生かすのだろうと考えていくのが本当の開発であり、内容を的確に示そうとするなら展開という言葉にしたらよい。
・本来その場所にあった力を生かしていくのが「デベロップメント」であり、全部同じにしてしまうことではない。
・一つひとつの場所に特徴があることを忘れないでほしい。内発的発展です。
・また、生きものの世界は、すべてが循環しているから、不要なものとして捨てられるものはない。
・古くなったからといって捨てられるのではなく、古いものに新しいものを加えて、生かしていく。
・地球上の生きものは等しく、38億年の歴史をそれぞれのDNAに刻み込んでいる。基本は変えていない。
・変えずに伝えていくという流れと次々と変わっていくという流れを、両方備えているのがいのちのあり方。
・もっとも古いものが形を変えて新しいもの、今生きている私たちの中に生きているというのが、いのちのおもしろいところだと思う。
・SDGsを考える時、開発をこれまでのように思うがままつくるのではなく、自然の中にある力を生かすと考えないと目標が意味のあるものにならないと思う。
・それぞれのところで内発的な発展をすること。
・SDGsを考える時は自然やいのちのあり方に目を向けていくことが不可欠。
出所:「人間が生きているって こういうことかしら?」2022年 ポプラ社