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[永続企業へのヒント:この一冊] ~藤間秋男『どんな危機にも打ち勝つ100年企業の法則―老舗企業に学ぶ「儲かる仕組み・人をつくる仕組み―」』PHP研究所~
[永続企業へのヒント:この一冊]
~藤間秋男『どんな危機にも打ち勝つ100年企業の法則―老舗企業に学ぶ「儲かる仕組み・人をつくる仕組み―」』PHP研究所~
・著者の藤間秋男氏は、1952年生まれ。1975年慶応義塾大学卒業。1982年藤間公認会計士税理士事務所設立。総勢150名の専門家集団TOMAコンサルタンツグループの代表(2011年出版時)。
内容紹介
・企業を存続させることは難しい。まして、100年、200年となると不況だけでなく、震災、戦争といった、まさに想定外の厳しい環境に直面することだってある。
日本には100年以上続いている企業が世界一あることを知っているだろうか。日本は長寿企業の宝庫であり、だから学べる環境があるのだ。
老舗といわれる企業の経営理念、儲かる仕組み、人材育成とはどのようなものか。そこに100年、200年企業を創るヒントがあるはずだ。
・本書は、120年続く企業の代表が、100年以上続く企業の法則を1冊にまとめたものである。 まさに、企業30年寿命説をくつがえす絶対ブレない!経営の極意。
目次
序 章 日本人は100年企業を創るのが得意
第1章 100年企業はここが違う
第2章 困難を乗り越えられる企業とは?
第3章 すべては社長次第
第4章 儲かる仕組みをつくる
第5章 人を残す会社は発展する
第6章 次世代にどうバトンを渡すか
第7章 ホールディングカンパニーで次世代につなぐ
主な著者の言葉
・他社への思いやりがあるから長く続けられる。つまり、自分の会社だけではなく、仕入れ先の会社にも、販売先の会社にも発展していただいて、ともに100年の荒波を乗り越えてきたということ。
・良い形で次の代にバトンタッチする。老舗企業の経営者は、常に「次の世代につなぐ」ことを頭に入れて経営されている。
企業は30年でつぶれるようにできている。100年続く企業を創るということは、「4代続く会社を創る」ということ。
・京都の老舗・半兵衛麩の玉置会長の言葉「店は老いてはいけない。老舗だと思うな。新舗(しんみせ)と思えとの思いで、家訓を守り、本質は変えずに、常に新しい商いをしてきた。一代一代が新しい店を創るべきで、車両と一緒だ。車両がつながっていても連結しているだけで、その連結が家訓の『先義後利』だ」。
・理念は守る一方で、改革を続ける。とらやの黒川社長は「伝統とは革新の連続である」。
山本海苔店の山本社長は「のれんで売ってはいけない。商品で売れ」。
震災時の老舗企業社長の発想法。老舗企業の経営者は、危機に直面すると、まるでスイッチが入ったかのように、いっそう力強くなり、全力で危機を乗り越える。榮太樓總本舗の細田社長は「この震災で、新しい取引先、新しい仕入先を開拓しようという危機感を覚えた」。
・100年企業は長いレンジで経営を考えている。100年以上続いてきた老舗企業の経営者の姿勢から見えてくるのは、失敗をある程度許容する寛容さ。
・成功するように経営する。100年以上続いている老舗企業はみな、経営理念や家訓を、経営する上で一番大切なものとして、代々守り抜いてきている。
・人づくりに徹底的にこだわる。マツモト交商の松本会長「社員の『健康、安全、安心』を何よりも重視し、それに心血を注いできた」。
徹底した人材育成へのこだわりが、どんな時代がきても生き残っていける100年を作り出している秘訣ではないか。
・会社は続いてくれなければ困る。会社の最大のリスクは、社長が急死すること。「人間は死ぬ」という当たり前のことを認識しておかないと、リスク管理はできない。死生観をもっていない社長は、100年続く企業を創ることはできないでしょう。自分が死んだ後のことをどうするのかを常に考えて、手を打っておかなければなりません。
・最後に、筆者はまとめとして、「経営にとって一番大切なものは、経営理念(あるいは家訓)と、それに基づいた人づくり。そして、理念を大切にし、人を大切にしている企業は、100年、200年と続いていきます。」と述べている。
長く税理士、公認会計士として企業を見て来た専門職の立場からの貴重な見解と思わる。
永続的成長企業ネットワーク
代表理事    吉田正博
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