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[永続企業へのヒント:この一冊』 ~近藤宣之『ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み』ダイヤモンド社~
[永続企業へのヒント:この一冊』
~近藤宣之『ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み』ダイヤモンド社~
・著者の近藤宣之氏は、株式会社日本レーザー代表取締役社長。1944年生まれ、慶應義塾大学工学部卒業後、日本電子株式会社入社。28歳のとき異例の若さで労働組合執行委員長に推され11年務める。そこで1000名のリストラに直面した後、取締役米国法人支配人、取締役国内営業担当などを歴任。1994年、その手腕が評価され、債務超過に陥り、主力銀行からも見放された子会社の株式会社日本レーザー代表取締役社長に就任。
人を大切にしながら利益を上げる改革で、就任1年目から黒字化させ、現在まで23年連続黒字、10年以上離職率ほぼゼロに導く。社員数55名、年商約40億円の会社ながら、女性管理職が3割。2007年、社員のモチベーションをさらに高める狙いから、ファンドを入れずに役員・正社員・嘱託社員が株主となる日本初の「MERO」(Management and Employee Buyout)を実施。親会社から完全独立する。
現役社長でありながら、日本経営合理化協会、松下幸之助経営塾、ダイヤモンド経営塾、慶應義塾大学大学院ビジネス・スクールなどでも講師を務め、年間50回ほど講演。その笑顔を絶やさない人柄と、質問に対する真摯な姿勢が評判を呼び講演依頼が絶えない。[著者プロフィールより](2017年出版時)。
内容紹介
「人を大切にしながら利益を上げる」かつてこんな会社があっただろうか?
・倒産寸前から年商4倍、23年連続黒字、10年以上離職率ほぼゼロ
・「赤字は犯罪」&「黒字化は社員のモチベーションが10割」と断言
・学歴、国籍、性別、年齢不問!ダイバーシティで女性管理職3割
・「2-6-2」の「下位20%」は宝!70歳まで生涯雇用
・・・・こんな会社が東京・西早稲田にあるのをご存じでしょうか。
「7度の崖っぷち」に遭いながらも、ひたすら前進して、運をたぐり寄せた秘密!
本書の構成
目次
プロローグ どんな会社も必ず再建できる!
第1章 23年連続黒字は社員のモチベーションが10割!
第2章 10年以上離職率ほぼゼロ!人が辞めない仕組みはこうつくる
第3章 なぜ、女性を大切にすると利益が上がるのか?
第4章 どん底から運をたぐり寄せるコツ
エピローグ 成功を引き寄せる4条件
特別付録「人を大切にしながら利益を上げる」問答集
主な内容・著者の言葉
・株式会社日本レーザーは、最先端の研究・産業用レーザーや光学機器などを輸入、販売するレーザー専門商社(1968年設立、社歴50年)。当社は、日本電子株式会社(電子顕微鏡のトップメーカー/東証1部)が、自社のレーザー開発のために100%出資で設立した子会社だったが、現在は独立。「55人の社員全員が株主」という、非常にめずらしい会社。
・当社を再建し独立させた近藤社長は事実上の創業者ともいえる。今日の成長に導いた根底に近藤社長の歩んできた人生がある。乗り越えてきた崖っぷち「7度」。①28歳で労組委員長に推され、29~30歳で社員1000人のリストラに直面 ②28歳のとき、生後3日の双子が病死 ③米国法人リストラ中に「2度の胃潰瘍」と「大腸がん」に ④帰国後、本社の国内営業担当として幹部のリストラに直面 ⑤瀕死の子会社「日本レーザー」へ出向・再建指令 ⑥社長就任直後に右腕の常務が部下と独立!人材と商圏を同時喪失。 ⑦親会社から独立する際、銀行が「6億円」の個人保証を要求。
・逆風の中を歩いてきて、その体験を糧にしてきた結果わかったこと「『人を大切にする経営』の実践こそ、会社を再建・成長させるたった一つの方法である」。人を大切にして、社員のモチベーションを上げない限り、会社を発展させることはできない。つまり、モチベーションが9割でなく、10割なのです。
・非情な人員整理を経験して、「会社は、雇用を守るために存在する」「雇用不安を解消することが、社員のモチベーションの安定と向上に不可欠である」。
・社員の中に、「会社に大切にされている」という実感があれば、会社が苦境に直面しても、当事者意識をもち、一丸となって乗り越えることができます。
・会社を変えるのは、社長の決意です。
・よい報告は笑顔で聞く。トラブルなどの悪い報告は、もっと笑顔で聞く
・笑顔は、性格でなく「能力」です。
・「日常のさりげない会話が社員の成長を促す」。コミュニケーション自体が社員教育です。
・会社は、「社員が仕事を通じて成長する場」であり、会社の成長は社員の成長によって決まります。
・社員数わずか55人の中小企業が、社員ひとりに年間百数十万の教育費をかけるのは簡単ではありません。ですが、会社の存在理由は、「社員を成長させる」ことにあるのですから、そのための投資を惜しんではいけません。
・社長の役割は、社員に「自己成長の機会」をあたえること。
・社長は、雇用を守るために、絶対に会社を赤字にしてはいけない。どんな理由があろうと、「赤字は犯罪」です。
・会社の目的はたった2つ!「社員の雇用」と「社員の成長」。事業を存続させるには、「社員が成長し続ける」ことが前提です。
・雇用を守られている安心感があるからこそ、社員は成長し続けることができる。「生涯雇用」こそ、最大のセーフティネットなのです。
・社員が辞めないのは、会社がもうひとつの「家族」だから。
・成功を引き寄せる4条件、「体力」「能力」「努力」「運」。「感謝が運を引き寄せる」という法則こそ、「経営の原理原則」である。
☞グローバルや技術革新に取り組む中小企業に役立つ内容である。中小企業の成長にヒントとなる内容の詰まった一冊。企業永続の視点からは地域との関係性があまり触れられていないが、「人を大切にする」中小企業経営の参考になる良書である。
永続的成長企業ネットワーク
代表理事    吉田正博
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