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[コラム:企業永続の法則Q&A]第9回『有限の承継が無限の実現』

 

[コラム:企業永続の法則Q&A]第9回『有限の承継が無限の実現』

・企業の永続を考える際に、非常に参考となるのが日本にいまも続く日本文化の神髄である。人間の精神には無限という概念が存在する。古より、人間は長寿を希求し、企業は持続・継続・永続を目指してきた。
・いずれ人間は寿命が来れば死の段階に進む。繁栄する企業も人間よりも長寿ではありうるが、いずれ衰退し終焉を迎える。もちろん本書は企業について一般的にいわれている「企業の終焉」を打破すべく、その方法を提示することに挑戦するものである。
・無限にいたるには、終焉のある有限性を打破しなければならない。打破する叡智が、世代から世代へと継承していく作業なのである。人間は子孫を誕生させることによりDNAがつながり、生命の継続性を実現していく。企業は有為の人材を発掘し、環境変化に対応して承継することにより、永続できる企業を目指す。すなわち、有限の承継が人間として獲得した無限という精神を実現するのである。
・この「有限の承継」が「無限の実現」を導いた優れた事例がある。伊勢神宮の20年ごとの式年遷宮である。
・遷宮の本質は、老朽化した建物を更新して技術伝承などの伝統を継承することのみではなく、神々が常若であるための清浄な空間を用意することである。これこそ数十年という単位の有限を繰返し承継することにより、無限を実現していく日本文化の神髄である。世界でも稀有な無限の実現の伝統である。
・これは、すでに日本に存在している「永続」の先例である。長寿企業が永続へと進化するには、この式年遷宮が有限の承継をするように、地域を基盤にした有限である人間(後継者)の承継の繰り返しが、無限つまり永続へと導くのである。
・精神性、企業理念をバックボーン(背骨)として、未来に向けて子孫に伝えれば企業の永続は可能となるのである。

『企業永続の法則―地域と結びついた企業は潰れない!』30頁参照
https://www.amazon.co.jp/…/…/4344922352/ref=sr_1_fkmrnull_1…