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[コラム:企業永続の法則Q&A]第6回『企業(経営者)承継は、イノベーションのチャンス』

 

[コラム:企業永続の法則Q&A]第6回『企業(経営者)承継は、イノベーションのチャンス』

・企業において、後継者育成は、企業永続の最も大切な大事業と心得るべきものである。
・一人前の後継者となるには準備が重要で、しかもそれなりに時間がかかる。標準的な例でいえば、30代で継いだ人が60代になったころ、後継者である30代の息子・娘などに引き継ぐ、というケースがある。
・30年間経営者として働くなか、その後半の10年ほどは、後継者と並走してから引き継ぐ。そして、おばあさん仮説よろしく、後はメンターとして見守る。
・この30年間での世代交代は、大きなイノベーションが起る可能性が高い。星野リゾートの星野佳路代表がいう「ファミリービジネスのなかで、承継するタイミングは30年に一度の大イノベーションチャンス」といえる。
・また、「年輪経営」を掲げて実践する伊那食品工業の塚越寛氏は、「同族経営の場合、次の世代は経営者とはどうあるべきなのかを自ずと自分で勉強する。だから、後継者を育てる環境として同族的な経営のほうがいいのではないか。一般的なサラリーマン経営者は自分の代で何かをしたかを示そうとするあまり、会社の永続よりも自己顕示欲を優先しがちな面がある」。
・「一方、同族企業の場合は、後継者がファミリーの出身であることを周囲はよく知っている。このため、後継者はわざわざ自分の存在感を誇示する必要がない。しかも、先代(祖父や父)が苦労して会社をつくってきた姿を傍で見ている分、できるだけいい形で次の世代に引き継ぎたいという思いを持ちやすい」と語っている。実践している経営者の言葉は説得力がある。