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[コラム:企業永続の法則Q&A]第4回『金剛組が教える永続へのヒント』

 

[コラム:企業永続の法則Q&A]第4回『金剛組が教える永続へのヒント』

・世界最古の長寿企業「金剛組」。創業は飛鳥時代の579年。以来1400年余の歴史を重ねている大阪に本社を置く建築会社である。
・この「金剛組」が廃業の危機を迎えたときがあった。平成に入ると東京にも進出、近代工法導入とともに総合建設業へと多角化を進めた。バブル期には大手ゼネコンとの過当競争に巻き込まれ、バブル崩壊後、急速に資金繰りが悪化する。ついに2005(平成17)年には、倒産の危機に陥った。
・金剛組の経営陣が会社の存続を諦めかけていたところ、救世主が現れる。同じ大阪市の中堅ゼネコン高松建設が、「金剛組を潰したら、大阪の恥や!」と救済に名乗り出たのだ。
・金剛組の歴史を振り返り、長寿企業の秘密として、伝統美を実現するさまざまな工法と職人たちお卓越した技術力、そして、志の高さ。これらは金剛組の大きな特色と考える。
・さらにもう一つ、金剛組最大の長寿の秘密ではないかと考えている要素、それは、平成に入り廃業の危機を迎えたとき、救いが現れた事実がすべてを物語っている。
・それは「地域」である。「金剛組を潰したら、大阪の恥や!」この言葉の意味は重い。
・聖徳太子から始まり、豊臣秀吉、江戸幕府と続いてきた歴史を潰すのはいかにも惜しい。まさしく大阪の宝、いや日本の宝を失くすわけにはいかないという地域の絶大な信頼と愛情が金剛組を支えてきたのである。
・長寿企業から永続企業になれるのである。その最大の要因は地域でのありようにかかっている。
・金剛組の例は「地域に愛され、地域に必要とされ、そして地域に誇りに思われる企業」に至れば、決して消滅しない企業になれる証左と考えている。