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[お役立ち情報]立教大学経済学部教授 山口義行氏の講演

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[お役立ち情報]
立教大学経済学部教授 山口義行氏の講演
『会社を“引き継ぐ”とはどういうことか』
~日本を支える中小企業は今、どのような経営環境におかれているか。中小企業オーナーを取り巻く事業継承の現状と課題について、事例を交えた講演をお聞きしてきました~
■事業承継には、2種類の内容がある。
①会社経営を引き継ぐ。
②財産・資産を引き継ぐ。
(②については、弁護士、税理士等専門家の講演があるが、①をうまくやっていかないと財産・資産を減らす)
■中小企業庁のデータから、大問題が。
①中小企業の跡継ぎがいない。年間7万社が毎年消えている。雇用でいうと、30万人が消えている。廃業の中の多くの要因が跡継ぎがいない。地域の現場では、経済対策を打っても効果が薄れる。中小企業の数が減ることは、日本国の生き残りの大問題である。
②なぜ、消えるのか。かつて子どもが親を継いだ。今、継がない子が出てきた。(職住分離で、親の仕事を体感する(背中をみる)ことがなくなってきている。)
継がない理由:親の事業に将来がないと認識。自分に自信がない。今、ついている仕事に魅力を感じている、等。
■引き継いだとき、何が起こるか。
①社長になる瞬間がある。親から社長を言われても、社員・顧客・取引先等が社長をつくる。(子が親をつくる。と言うのと同じ)
「社長のお試し期間」が必要である。
この経験をした社長として、日本電鍍工業㈱の伊藤麻美社長を事例として説明された。
②会社を継ぐ意義を咸じない。引き継ぎにあたり、「何を」引き継ぐのか。答えが必要。答えがないうちに引き継がせてはならない。若者が躊躇するのは当たり前である。これの事例として、㈱菊谷生進堂の菊谷勝彦社長の説明があった。「引き継ぐことは守ることでなく、創ること」
③今必要だから、引き継ぐ。今や若者が憧れる会社に、新たな経営戦略を!ここでの事例として、㈱タニタの谷田千里社長。会社が潰れかけた時は、引き継いだ時。体重計以外の事業を捨て、体重計=健康をはかる。新たな経営戦略。
■これからの中小企業
社長のネットワークで知恵を入れる時代。
時代が求める役割を見つけ、単純に引きつくのでなく、創る。

本稿は、平成26年3月4日開催の
日経相続・事業継承フェア特別セミナー
「中小企業の事業継承問題徹底検証」の受講メモである。