【企業永続へ:経営者に贈る言葉⑲] ~宗次徳二 カレーハウスCoCo壱番屋創業者の言葉~
【企業永続へ:経営者に贈る言葉⑲]
~宗次徳二 カレーハウスCoCo壱番屋創業者の言葉~
<宗次徳二氏の言葉>
・経営とは経営者の姿勢が一番大事だということである。堅実に、着実に、真面目に、感謝の気持ちを持って心を込めて経営を行う。これはどんな時代が来ようとも変わらないだろう。
・私の経営ポリシーは、現場主義、お客様第一主義、率先垂範。
・経営者としてのいちばんの幸せは経営がうまくいくこと。財である社員が育ち、立派な経営者が育ち、自身はもとより多くの人びとや地域社会のお役に立ち、助け合い活動も大いにできるのだから。
・苦しくてもマイナス思考にならず、日々を懸命に生きていれば、そこから希望が生まれ、人生は豊かになりうる。
・失敗することを恐れるより、やらずに後悔することを恐れる。
・先を憂えるより、まず一歩を踏み出してみること。誰にも負けないぐらい一生懸命働き続ければ、心配しなくても結果は必ずついてくる。
・起業するなら人生を「180度変える」覚悟をもとう。命がけの覚悟があれば、経営は絶対に成功する。
・「誰もができることを、誰もができないほど、続ける」。そうすれば結果として奇跡が起き、必ず夢は叶う。
・商売は最初に苦労したほうがいい。失敗をバネにして頑張れば自力がついてくる。
・経営者は仕事を「趣味にする」のがいい。
・「常に上を目指す」のが経営者の務めである。会社を成長させるために朝から晩まで会社のことだけを考える。
・経営者に必要なのは能力よりも「感謝の姿勢である」。
・明日の経営のヒントはすべて「現場」にある。経営コンサルタントに学ぶより、現場で真剣に働くことが大事。
・判断に迷ったら、自分の都合でなく、お客様を第一に考えること。お客様本位で考えると、答えはすぐ出る。
・プロとしての自覚は「実践」の中で育まれる。現場での体験以上に人を成長させるものはない。成長のきっかけも、成功のヒントも、すべて現場にある。
・「制服姿」で現場にいる経営者が一番恰好いい。制服姿の経営者は、お客様第一主義、現場主義の象徴である。
・しっかり仕事をするためには、やはり家庭が安定していることが大事。
・苦労しても諦めず、一生懸命働き、コツコツと着実に実績を積み上げていく。それが右肩上がり経営の基本。
・経営も人生も「人間性」がすべて。自分の利益になることよりも周囲のこと、地域のことを優先的に考える。どんなに成功しても謙虚な気持ちを持ち続けること。
・「ずっとこの会社にいたい」と思う社員を増やす一番の方法は、業績を上げ続けること。右肩上がりだと人も育つ。発展を続けることは社員のモチベーションを上げる第一の要因。
・経営のよしあしは、数字ではなく姿勢にある。姿勢がよくないと経営は長続きしないし、よい結果も出ない。
・値下げしなくても「価値を認めていただける商売」をすればいい。「安くなくても来たい」と言っていただけるような味と接客で勝負したい。
・世間の風潮に流されず、自分なりの仕事の仕方を貫き通す。周りに流されず自分なりの仕事の仕方を守っていくことが長持ちの秘訣なのだ。
・地域社会の役に立ってこそ「商売をする意味」がある。お客様のため、地域のために、真心込めて働くのが経営であり、経営者の本質だ。
・売上や利益よりも地域のお役に立つことを大事にする。そのために感謝の気持ちでお客様を迎え、笑顔いっぱいで商売する。商売とは元来そういうものだと思う。
・経営は「継栄」でなければ意味がない。継続して栄え続けるのが理想的であり、本当の経営である。だから経営は「継栄」だと常々言っている。増収増益を続けていれば経営の問題は何も起こらない。
・経営はシンプルに考えることが大切。「できない」ではなく「やってみよう」からスタートする。
・まず「実行」してみる、そうすれば「結果」はすぐ出る。どんな計画であっても実行しなければ意味がない。
・とにかく増収増益で、かつ放漫経営でなければ経営はうまくいくに決まっている。
・安定経営の秘訣は「情熱を注いで太い幹を育てる」こと。コツコツ積み上げて大きくなったものは強い。
・すばらしい後継者に恵まれることは「経営者最大の喜び」。
・前に進むためには「執着しない」ことが大事。先を案ずるより、その時々に全力で立ち向かうほうがいい結果が出る。
・企業活動は「地域社会の支え」なしには続けられない。
・社会貢献活動を行うことは「企業の義務」である。経営者は稼いだお金を自分のものだと思わないこと。常に社会に還元することを念頭に置いておくことが大切だ。
・「心の姿勢」がよくないとよい人生は送れない。真面目、誠実、感謝の気持ちがないと人生はうまく運ばない。自分の楽しみより、人のために汗をかこうという姿勢が大事。
・長きにわたって発展しようと思えば、どんな時代でも姿勢を正すことが大事なのだ。感謝の思いが少し強くあれば可能なことである。
・事業の発展は、周囲の支えなしにはあり得ない。事業だけではない。生きていくということ自体が、支え合い、助け合いなのだ。
☞宗次氏の経営のポリシーは、極めてシンプルである。「現場主義、お客様第一主義、率先垂範」を徹底して行う。宗次氏にとっての「経営」とは「継栄」、つまり継続して栄え続けることであるという。
・同社はまさに継栄を実現させているが、朝から晩まで仕事のことだけを考え続けた宗次氏が考える仕事の基本を忠実に実行し続けた結果である。言葉に経営者の基本が宿っている。
➽宗次德二氏は、カレーハウスCoCo壱番屋創業者。1948年石川県生まれ。74年喫茶店開業。78年カレーハウスCoCo壱番屋創業。82年株式会社壱番屋を設立し代表取締役社長に。フランチャイズシステムを確立させ、国内外の店舗で1400店を超え、ハワイや中国、台湾など海外へも出店し現在も拡大中。2005年5月に東証一部上場。1998年代表取締役会長、2002年役員退任。03年NPO法人イエロー・エンジェル設立、理事長就任。07年クラシック音楽専用ホール「宗次ホール」オープン、代表就任。